山梨県に観光に来たのであれば1度は食べておきたいのが郷土料理の「ほうとう」です!
今回はほうとうで有名はお店「小作」を取材してきました!
山梨県内に数店舗を構えている「小作」の竜王玉川店で「ほうとう」を実際に食べてきました!
武田信玄の野戦飯?「ほうとう」の歴史
給食や各家庭で出ることもあり、山梨県内で根強い人気を持つ「ほうとう」ですが、武田信玄の野戦飯としても採用されていたそうです!
俗にいう「武田汁」ですね!
野菜がたくさん入っており、栄養満点!さらには煮込むだけで完成するので手間もかかりません!
名前の由来は諸説ありますが、武田信玄が自身の刀で食材を切ったことから「宝刀(ほうとう)」と名付けられたという説や、平安時代にこねた小麦粉を綿棒で細長く延ばし、煮込んだうどん「餺飥(はくたく)」の音が転じて「ほうとう」に変わったという説も!
〇どのように「ほうとう」は作られるようになったのでしょう?
そもそも山梨県は山地が多く水田が少なかったため、米のかわりに「ほうとう」が日常に食べられてきました。
清少納言の『枕草子』の一説に「熟瓜(ホゾチ)ほうとう参らせんなどとどむるを」というフレーズがあります。
そこから奈良・平安時代に遣隋使によって伝わったという話もあるくらい深い歴史を持つ食べ物なんですね!
2007年には農林水産省主催の、日本各地の農山漁村に伝わり国民に広く支持される「農山漁村の郷土料理百選」に選ばれています!
全国に名を知らしめるほどの郷土料理である証拠に、「うまいもんだよカボチャのほうとう」といことわざまであり、首尾よく万事うまくいったときに使う言葉です!
ことわざになるほど親しまれている料理だとは知らなかったのでびっくりしました!
「ほうとう」の具材
具沢山で栄養満点の「ほうとう」!季節の野菜を入れたりだし汁の種類を変えたりとアレンジが容易なところも人気の理由でしょう!
ただ、カボチャはほとんどの「ほうとう」に入っているようです!
今回取材した「小作」のほうとうにも具材としてのカボチャだけでなく、だし汁にカボチャが溶け込んでいました
!
主な食材としては、大根、にんじん、カボチャ、ジャガイモ、しいたけなどスーパーで簡単に手に入る食材ばかりです!またアレンジとして豚肉や鶏肉を入れるものも多いようです!
麺は小麦粉を水で練りのばして折り重ね幅広に切ります。
きしめんとちがい、製造工程で塩を混ぜないので湯がいて塩を抜く手間がないのが特徴です!
さらに麺はコシができる前に切るので、食感は柔らかくなります。打ち子も落とさず煮込むのでだし汁にとろみがつき、冷めにくさも担っている大変理にかなった食べ物なのです!
一般的にはだし汁は、煮干しから出汁をとり、みそを溶かしたものが主流です!
上でも書いたようにカボチャも溶け込みトロミもついているので、だし汁のとろとろ感が強く、身体も非常に温まります!
「ほうとう」の麺を自作する
水田が少なかった山梨では「ほうとう」は米に代わる食材として長らく親しまれてきました!
その昔、一部の地域では麺を打つことが嫁入り修行の一環でもあったくらいです!
作り方は様々なようですが、一般的な材料は
・中力粉200g(強力粉40gと薄力粉160gで代用可)
・水90ml
この2つのみです!
これらをボウルで表面が滑らかになるまでこね、10分ほど乾燥防止のラップを重ねて寝かせば記事の完成です!
あとは3~4mm程度に薄く延ばし、中力粉をうった平らな台の上で1cm幅に切ったら麺の完成です!
とても簡単ですよね!
自作が面倒な方は、スーパーや今回取材した「小作」でも既製品の麺が販売していますのでそちらを購入してはいかがでしょうか?
家庭で「ほうとう」を作ってみる
具材と麺について学んだところで、「ほうとう」はどのように作られているか見ていきましょう!
上にも記載した具材
1,カボチャ、大根、ニンジン、ジャガイモ、しいたけなどを食べやすい大きさにカットする。(一気に煮込むので均等にし火の通りを均等にするのもおすすめです)
2、煮干しでだしを取り、だし汁で野菜を煮込む。
3,麺を別に鍋でゆでておく。
4,野菜が柔らかくなれば味噌を加えてカボチャをつぶす。(何個かのカボチャはそのまま残してもよい)
5,麺を入れて完成!
簡単だ。。。
アレンジもできるし、過程で簡単にできるということもあって家庭の味があるのも、ながらく親しまれているのも納得ですよね。
山梨県育ちの友人に聞いても、いまだに「ほうとう」を食べたくなることはあるし、実際に家でも「ほうとう」が出てくることはよくあるそうです!
郷土料理といえば、観光客しか食べず意外と地域の方からの反応は良くないイメージでしたが(勝手な投稿者イメージです)地域に根差した食べ物であるということがわかりますね!
水車によって広まった「ほうとう」?
「ほうとう」と水車はセット?
実際に今回取材した「小作 竜王玉川店」にもこの写真のような水車がありました。
ほかの店舗の写真を見ても水車が映り込んでいる写真は多いです!
では水車と「ほうとう」はどのようなかかわりがあるのでしょうか?
小麦を原材料として使っている麵ですが、穀物を粉にするには石臼などの道具を利用します。
その石臼を動かす動力として利用されたのが、水車というわけです!
そういった理由で18世紀ごろ、甲州では爆発的に水車が増えたそうです。
ここからも地域で愛されていたことが垣間見れますね。
山梨県内に数多く展開する「小作」
タイトルの通り、県内に多くの店舗有する郷土料理のお店「小作」!
その人気は高く、県内外で9店舗も店舗を構えています。
その中でも古民家風の外観や内装の「小作 竜王玉川店」でほうとうを食べてみました!
店舗の外観だけでなく、庭などにもこだわっている様子。
看板の横には「真陰流 剣術指南所」という文字が!
道場を買い取って店舗にしているようで、なかなか趣があります!
駐車場側から歩いてくると、庭を見渡しながら入っていくので古民家に来たような感覚で最初は本当にここにお店があるのかと疑ってしまうほどでした(笑)
進んでいくとホッと一安心、当たり前ですが入口が見えてきました(笑)
にしても立派な庭木や建物でとても雰囲気があります。。。
いざ店内へ!
店内へ入ると靴を脱いで上がっていきます。
※感染防止対策のためにしっかりと入り口で消毒を行いましょう。
畳の大部屋が間仕切りで区切られており、かなりの人数が入れます!
感染対策用にテーブルの上にも仕切りがおいてあるので安心ですね!
テーブルにボタンなどはなく、声をかけて店員さんを呼ぶスタイル。
今回は「豚肉ほうとう」を食べてみました!
上であげた、具材のほかにもネギや里芋などが入っており、熱々の状態です!
何度来ても楽しめるメニューの数々
メニューも豊富で定番から店舗限定のメニューもあるので何度来ても楽しめるようになっています!
定食 冬季限定メニュー 玉川店限定メニュー
冬季限定のメニューや店舗限定のメニューもあり、充実した内容です!
定食では、名物である「馬刺し」や「煮貝」の小鉢もついてきてこれを食べていれば山梨の味を堪能したといっても過言ではないでしょう!
カボチャほうとうなるメニューもありましたが基本的にはすべてのメニューにカボチャが入っています。
量も多く食べきるのは結構大変でした(笑)
今回は食べませんでしたが「あずきほうとう」なるメニューもありました!
祝いの場や田植の時期、正月や盆に食べられるようでおめでたい食べ物ということでしょうか?
なんにせよ少し気になりますが注文は勇気がいりそうです(笑)
ほかにも一品料理も多く、山梨名物の「トリモツ」なども注文できます!
メニューの中で気になったものがあったのでここで紹介しておきます。
〇「すいとん」
小麦粉を団子状にして汁にしたもので、ほうとうの麺の代わりにこのすいとんが入っているようです。
〇「おざら」
いわゆる、「冷やしほうとう」と呼ばれる食べ物です。
甲府盆地の夏の暑さは厳しく熱々のほうとうは。。。
というところから食べ始められた「おざら」
「ほうとう」より細い麺を一度茹でてそこから冷たい水でしめたものを醤油ベースのつゆにいれて食べる料理です。
※提供している店舗や提供時期について違いがありますので下記ホームページを参考にしてください!
http://www.kosaku.co.jp/manu.html
「小作」のこだわり
見ていただくと、1つ1つ鉄鍋にはいっています!
「小作」では注文を受けてから調理し火をかけるそうでどの店舗でも変わらぬ味を提供してくれます!
麺にもこだわりがあります!
もちもちの食感を出すために試行錯誤を重ね、粉の配合を最適な割合で製麺されているオリジナルの麺です!
創業40年間変わらず味を提供しており、添加物や保存料を一切使用していません!
オンラインショップでも販売しているそうなので気になる方はチェックしてみてください!
〇小作公式ホームページ オンラインショップ
http://www.kosaku.co.jp/onlineshop/onlineshop.html
こちらのオンラインショップにはほうとうにあわせたオリジナルの味噌も販売しています!
一緒に購入してみてはいかがでしょうか?
アクセスと基本情報
今回取材をしたのは「小作 竜王玉川店」です!
山梨県内には「小作」は数店舗ありますので住所を合わせてのせておきます!
※店舗によってメニューが若干異なる場合もありますので、公式ホームページを参考にしてください!
※新型コロナウィルスの影響で営業時間を変更している店舗もあります。
「小作 竜王玉川店」
〒400-0116 山梨県甲斐市玉川234
〇定休日
なし
〇営業時間
11:00~21:30(LO 21:00)
〇座席数
母屋 120席 宴会席 240席
〇駐車場
200台
〇電話番号
055-279-5555
〇公式ホームページ
http://www.kosaku.co.jp/tenpo-ryuuoutamagawa.html
「小作 甲府駅前店」
〒400-0031 山梨県甲府市丸の内1丁目7−2
〇定休日
なし
〇営業時間
月~土 11:00~22:00(LO 21:30)
日 11:00~21:00(LO 20:30)
※連休の場合は最終日が21:00閉店となります。
〇座席数
156席
〇駐車場
なし
〇電話番号
055-233-8500
〇公式ホームページ
http://www.kosaku.co.jp/tenpo-kofuekimae.html
「小作 甲府北口駅前店」
〒400-0024 山梨県甲府市北口1丁目4−11
〇定休日
なし
〇営業時間
月~土 11:00~22:00(LO 21:30)
日 11:00~21:00(LO 20:30)
※連休の場合は最終日が21:00閉店となります。
〇座席数
142席
〇駐車場
契約駐車場
・NPC甲府駅北口Parking(山梨県甲府市北口2-10)
※上記駐車場を利用した際は1時間サービス券が会計の際に渡されるようです。駐車券の提示をしてください。
〇電話番号
055-232-9818
〇公式ホームページ
http://www.kosaku.co.jp/tenpo-kofukitaguchi.html
「小作 双葉バイパス店」
〒400-0105 山梨県甲斐市下今井3001
〇定休日
なし
〇営業時間
11:00~21:30(LO 21:00)
〇座席数
450席
〇駐車場
100台
〇電話番号
0551-28-2820
〇公式ホームページ
http://www.kosaku.co.jp/tenpo-futaba.html
「小作 河口湖店」
〒401-0301 山梨県南都留郡富士河口湖町船津1638−1
〇定休日
なし
〇営業時間
11:00~21:00(LO 20:20)
〇座席数
250席
〇駐車場
70台
〇電話番号
0555-72-1181
〇公式ホームページ
http://www.kosaku.co.jp/tenpo-kawagutikoten.html
「小作 山中湖店」
〒401-0501 山梨県南都留郡山中湖村山中234
〇定休日
なし
〇営業時間
11:00~20:00(LO 19:30)
〇座席数
150席
〇駐車場
150台
〇電話番号
0555-62-5391
〇公式ホームページ
http://www.kosaku.co.jp/tenpo-yamanakako.html
「小作 石和駅前通り店」
〒406-0036 山梨県笛吹市石和町窪中島73−3
〇定休日
なし
〇営業時間
平日 11:00~21:00(LO 20:30)
土日祝11:00~21:30(LO 21:00)
〇座席数
120席
〇駐車場
40台
〇電話番号
055-263-5421
〇公式ホームページ
http://www.kosaku.co.jp/tenpo-isawa.html
「小作 清里高原店」
〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545
〇定休日
なし
〇営業時間
11:00~20:00(LO 19:30)
〇座席数
250席
〇駐車場
100台
〇電話番号
0551-48-2801
〇公式ホームページ
http://www.kosaku.co.jp/tenpo-isawa.html
「小作 諏訪インター前店」
〒392-0013 長野県諏訪市沖田町3丁目53−1
〇定休日
なし
〇営業時間
11:00~20:30(LO 20:00)
〇座席数
160席
〇駐車場
60台
〇電話番号
0266-57-1351
〇公式ホームページ
http://www.kosaku.co.jp/tenpo-isawa.html
あとがき
さていかがでしたでしょうか?
今回は山梨の郷土料理の「ほうとう」を食べて取材してみました!
実は「ほうとう」を食べるのは2回目でしたが、なぜか今回は特に美味しく感じました(笑)
下調べしたうえで食べに来たということもあったのか、熱々のほうとうをまた食べたいと感じるくらいおいしかったです。
山梨に来た際は是非「小作」にきて「ほうとう」を食べてみてはいかがでしょうか?