山梨県は甲府市内にある武田信玄、創建の寺「善光寺」を今回は取材してきました!
夕日に照らされ、より一層朱色に輝く美しい建築や立派な松の木!
そして何より今年は7年に1度の「善光寺御開帳」の年でもあります!
では「善光寺御開帳」とはなにか?成り立ちなどから一緒に見ていきましょう!
善光寺の成り立ち
そもそも善光寺は武田信玄が建設したといわれています!
このお寺は武田信玄が川中島の合戦の際に、自国領土内にあった信濃善光寺の焼失を恐れ、永禄元年(1558年)御本尊善光寺如来像を奉還したことから始まっています。
大事なものを甲斐に移して、守ることから始まったお寺なんですね!
また江戸時代には、徳川家の位牌所にもなっていました。(位牌所・・・位牌を安置するところ)
善光寺の呼び方や由来
呼び方は「甲州善光寺」や「甲府善光寺」、「甲斐善光寺」などざまざまあるようですが、ホームページにも「甲斐善光寺」と書いてあるので、「甲斐」を採用してます。
地域の方に愛されており、また歴史の長さから呼び方がたくさんあるのでしょう!
全国に「善光寺」といお寺は数多くあり、その名前の由来となった飛鳥時代の人物である本田善光の葬送をした整地されていたこの場所に甲斐善光寺をたてました。
よく耳にする「善光寺」とは長野県の「信州善光寺」を思い浮かべる方も多いでしょう。
「牛にひかれて善光寺参り」という言葉も実は長野県の「信州善光寺」のお話です。
〇「牛にひかれて善光寺参り」とは、
昔信じる心が薄いおばあさんが住んでいました。川で布をさらしていると、どこからか牛が現れ、角にその布をひっかけて走っていきました。布を取り戻したい一心で牛を追いかけているといつの間にか長野県の善光寺にたどり着いていました。牛も見失い途方に暮れいていたおばあさんは本堂で夜を明かすと、夢枕に如来様が立ち不信心を諭されました。目覚めたおばあさんは、今までの行いを悔い善光寺如来像に手を合わせます。その後、信じる心が深くなり度々善光寺に訪れるようになったおばあさんは極楽往生をつげたといいます。
このように、思ってもいなかったや他人の誘いから、良いほうに導かれるたとえとして使われます!
ちなみに一説には、おばあさんが家に帰ると牛がひっかけていったはずの布が観音様の肩に引っかかっていたとも言われており、それが現在の長野県の小諸市にある布引観音だということです。
〇善光寺の民話「牛に引かれて善光寺参り」(一覧)より 画像引用
https://trc-adeac.trc.co.jp/Html/Home/2000515100/topg/minwa/ushi/html/all.html
7年に1度の御開帳とは?
7年に1度ぼ御開帳の時だけ、特別にお姿を拝むことが叶う秘仏!!!
新型コロナウィルスの影響で1年延期されていた信州善光寺の御開帳2022年(令和4年)4月3日(日)~6月29日(水)に88日間、開催されます!
それにあわせて、長野県の善光寺(元善光寺)、山梨県の甲斐善光寺、愛知県の善光寺(祖父江善幸叔父東海別院)、岐阜県の関善光寺、岐阜善光寺でも同時に御開帳が行われます!
善光寺の御本尊を拝み、願いをかなえる機会は7年に1度です!!!この機をお見逃しなく!!!
〇七年に一度の盛儀 六善光寺同時御開帳ホームページより 画像引用
御開帳期間中の主な儀式
4月2日(土) | 回向柱立柱式(えこうばしらりっちゅうしき) |
4月3日(日) | 開闢大法要(かいびゃくだいほうよう) |
5月3日(火) | 中日大法要(ちゅうにちだいほうよう) |
6月29日(水) | 結願大法要(けちがんだいほうよう) |
※法要・・・仏教において僧侶にお経をあげてもらい、故人を弔うこと。
※開闢・・・信仰の地としての山を開き、あるいは初めて寺院などをつくること。また、その人。開山。
※中日・・・一定の期間のまんなかにあたる日。
※結願・・・日数を定めて行なう法会や修法を終えること。 また、その最終日やその日の作法をもいう。
〇回向柱(えこうばしら)ってなに?
回向柱はそもそも「卒塔婆(そとば)の一種」といわれています。
この回向柱は御本尊と「善の綱」がつながっています。
この「善の綱」が、御本尊の右手に繋がっており、この回向柱を触ることで御本尊を触るのと同じ効果が得ることができます!!
御本尊に写真は撮ることはできないので是非ご自身の目で見てみてくださいね!
何度も言いますが、この回向柱に触ることできるのは、7年に1度の今年だけです!
この機を逃さないようにしましょう!
※回向柱は触ることを想定して作れらていますので抗菌対策は行っていますが、ご自身でも感染対策は行いましょう。
〇参考にしたホームページ 画像引用
https://freemasonry666.blog.fc2.com/blog-entry-3742.html
境内の様子
それでは成り立ちや御開帳について学んだところで境内の様子を見ていきましょう!
香閣(こうかく)で身を清める
香閣(こうかく) から立ち上るけ煙を身体の痛い部分や、具合の悪い箇所に当てるとよいとされています。
お線香はこちらの自動販売機で購入することができます。
念のためご自身で火は用意しましょう。
※火は人からもらうとその人の業までもらってしまうようです。ご自身で用意するようにしましょう。
手水舎
御本尊に手を合わせる前にここで身を清めましょう。
そしてなにやら見たことある紋章があります!
受け石には甲府市の市章(武田の家紋)も刻まれています!
関連記事として武田信玄について武田神社について取り上げた記事がありますので、良ければこちらも参考にしてください!
水子供養のほこら
水子とは生まれてすぐ亡くなった赤ちゃんや、流産などで生まれる前に亡くなった赤ちゃんのことを指す言葉です。
こちらのほこらでは、水子の供養のためにお経が唱えられており、実際にお線香をお供えすることができます。
金堂(こんどう) 本殿
側面から見た金堂(こんどう)
鮮やかな色に目を奪われる金堂!
創建は1558年の歴史のある建造物です!
なかは撮影禁止ですが、御本尊や鳴き龍が展示してあります。
とても大きな木造建築で
東日本最大級の木造建築ともいわれています!
遠くから見ても近くから見てもかなり存在感のある建物で見ごたえのある建物です。
銅鐘(県指定文化財)
境内の右側に設置されている銅鐘です。
信濃善光寺の所有物でしたが、武田信玄によってこのお寺に移されました!
銅鐘に正和2年(1313年)の文字がはいっており、大変古いという点から、昭和55年に「県指定有形文化財」になりました!
残念ながら時の鐘ですので打つことはできませんが、かなり近くまで寄ってみることができますので、ぜひ近くまで寄ってみてみましょう!
荼枳尼天(だきにてん)
荼枳尼天(だきにてん)が祀られている祠が、銅鐘の近くにあります。
荼枳尼天にはご利益があり、
開運・厄除け・商売繁盛・病気平癒・祈願成就など様々なご利益が望めます。
善光寺に来た際には忘れずに立ち寄り、お参りしましょう!
山門(重要文化財)
こちらの山門は1796年に再建されたもので、重要文化財に指定されています。
甲斐善光寺のシンボルとして遠くから視認でき雄大さや美しさにめを奪われることでしょう!
お咳婆さんの石
山門をくぐって右側にこの「お咳婆さんの石」があります!
いつの時代からか、百日咳など咳に苦しむものが、全快したら飴を奉納する約束して祈願すれば、効験が著しいといわれていました。その信仰の象徴となっている石で、甲府市千塚などの各所にもあるといわれています。
立派な松の数々
境内には数多く松が植えられています。
その一本一本がどれも丁寧に手入れされており、大きいものばかりです。
形を整えるために、支えられており普通はお目にかかれないような形をしています!
本殿の「鳴き龍」
本殿の中の金堂の天井に2匹の巨大な龍が描かれています!
この部分の天井は、吊り天井となっており、手をたたくと多重反響による共鳴が起こります。
この反響をもってして「鳴き龍」と呼ばれているのですね。
実際に手をたたいてみると思っていた以上に響き渡りびっくりしました!
拝観料が500円かかりますがぜひ体験してみてください!
〇甲斐善光寺公式ホームページより 画像引用
http://www.kai-zenkoji.or.jp/ryu.html
「お戒段廻り(おかいだんまわり)」
金堂の順路を進むと、下に「心」の字でかたどられたお戒壇廻り(おかいだんまわり)があります。
途中に鍵があり、その鍵に触れると御本尊とご縁を結んでいけるといわれています!
「お戒壇廻り」の中にはあかりがなく、壁に手を触れながら暗闇を進んでいくことになります。
なんとか鍵を見つけ触ることができましたが、本当に真っ暗で結構怖かったです。。。
ちなみに鍵は御本尊の真下に位置しているそうです。
鍵の場所をわかっていても一度中に入ると方向感覚がわからなくなりますので、中に入って探してみてください!
〇甲府市観光情報公式ページより 画像引用
https://www.city.kofu.yamanashi.jp/welcome/kofu50things/detail_33.html
宝物館
昭和57年に完成した宝物館には数多くの什宝(宝として秘蔵する器物)が年中無休で展示してあります!
展示内容な随時変わっているようでその時にしか見れない貴重な展示もあるようですので中に入って観光したいポイントの一つですね!
中を見たい方は、管理事務所に声をかけると中に入れます!
〇展示内容
「木造阿弥陀三尊像」
平安時代の半丈六阿弥陀三尊像二組が、重要文化財に指定されていますが、そのうちの一組を宝物館で公開してあります!
定朝様式の秀作として著名なものです。
「源 頼朝木像」
源頼朝は、信濃善光寺を復興した大檀那(勢力のある檀家)として知られ、信州・甲州の善光寺には、かつて源氏の「三代将軍堂」がありました。
文保三年(1319年)の修理銘があり、源頼朝像としては、日本最古の彫像です!
「源 実朝木像」
鎌倉幕府第三代将軍源実朝の、現存最古の彫像です!
高貴な面貌は、頼朝像とは対照的です。こちらも、信濃善光寺より武田信玄がまもり移したものです!
〇甲斐善光寺公式ホームページより 画像引用
http://www.kai-zenkoji.or.jp/homotsu.html
アクセス
〒400-0806 山梨県甲府市善光寺3丁目36−1
〇車でお越しの場合
中央自動車道一宮御坂ICより20分
中央自動車道甲府南ICより25分
中央自動車道甲府昭和より20分
無料駐車場もあり大型バスも止めることができますので、遠足や社会見学にも利用できます。
〇電車でお越しの場合
JR中央線・甲府駅よりタクシーで12分
JR中央線・酒折駅より徒歩15分
JR身延線・善光寺より徒歩7分
甲府駅にはタクシーもたくさん止まっていますので電車利用で時間をかけたくない方は、甲府駅から行くのが一番おススメとなっています!
基本情報
〇拝観受付時間
9:00~16:30
〇御開帳期間中(令和4年4月2日~令和4年6月29日)
8:00~17:00
〇拝観料
大人 | 500円 |
小学生 | 250円 |
団体(30名以上) | 上の価格の2割引き |
あとがき
さていかがでしたでしょうか?
本殿の中などは写真を撮ることはできませんので少し引用が多くなってしまいましたが、現地での私は見ごたえ満載でかなり興奮しておりました。
お寺の色が朱色のようでしたのでわざと夕方あたりに行ったのもちょうどよかったです。とても神秘的で見とれてしまう光景でした。
境内には紹介していませんでしたが、池もあり鯉が飼育されています。
実際に目で見るのと写真で見るのでは雲泥の差があると思いますので、ぜひその目で確かめてほしいです!
境内にの中に桔梗信玄餅の販売所もありますので、山梨県内随一の名家や黒蜜ときなこのアイスを味割ってみるのもいいでしょう!
善光寺周辺にも観光スポットはたくさんありますのでこの地図をもとに周辺をまわてみるのはいかがでしょうか?
ではまた次の記事でお会いしましょう!