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木造日本最大級の冨士山大鳥居を有する北口本宮冨士浅間神社に行ってきました!
世界遺産の構成資産の1つであり、この神社の中にも重要文化財に指定されているものは数多くあります。
樹齢1000年を超える大木もあることながら、富士山の鳥居というなにかもがスケール違いのこの神社を今回は取材してきました!
樹齢300年以上の木々が立ち並ぶ参道
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樹齢300年を超える木々が立ち並び、苔の生えた石灯篭が列をなしています。
木の1本1本がとても高く砂利道の参道を歩いているだけでも、ミニチュアの世界に迷い込んだような錯覚に陥るほどです。
苔の生えた石灯篭も1つ1つよく見れば形が違うので見ていて飽きません。
参道自体もかなり長いのですが、背の高い木に挟まれているので鳥居までとても長く感じ神秘的な雰囲気を感じることができます。
ここまで高い木をこの数見たことはありませんでしたし、正直この参道の木々を見に来るだけでも価値がると思います。
角行の立行石(かくぎょうのたちぎょういし)
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角行という富士講の開祖が荒行をしたと言い伝えのある石で、現在まで残っています!
この石の上で30日間爪立ちをして荒行をし、全身より血を噴き出していたところ里人の勧めで行を止めたと伝えられています。
なんとも現在からは想像もできないようなスケールのお話ですが、そんな角行が現在にも伝わる「富士講」の開祖となっているようです。
〇富士講
江戸時代に成立した民衆信仰の1つで関東で流行した。富士山とその神霊への信仰を行うための講社全般のことを指します。
古代より崇高な山であった富士山は、神体山(禁足地)であって、誰にでも入れる場所ではありませんでした。
信仰が進むにつれ、富士山に登ってみたいと願うものも増えましたが江戸から吉田までは健脚で好天でも合計8日間の旅で想像もできないほど時間と費用が掛かりました。
そこで、お金を集め代表を選び祈願を託す「講」の仕組みを利用するようになっていたのが「富士講」の始まりだともいわれています。
角行
本名を藤原武邦といい、天文10年(1541年)に九州の長崎で生まれました。
永禄2年(1559年)、18歳で故郷を旅経つと天下泰平・国土安穏・衆生済度の大願を果たすため難行苦行の道に入ったとされています。
その後、岩手県盤井郡の「脱骨の窟(だつこくのいわや)」で37日の行をなし、のちの神告により富士の「人穴」に入り4寸5分角(約14センチ四方)の材木に1000日爪立ちするという捨て身の荒行ををおえ、解脱し角行と称したようです。
元和6年(1620年)角行79歳の時、江戸で「つきたおし」と言う奇病が流行し3日で1000人が亡くなったといわれています。
それを角行が「風先侎(ふせぎ)」という御符を授け祈祷の力によって多くの患者の命を救いました。そこで名を高めたというわけです。
正保3年(1646年)106歳にて大往生しました。
生涯における修行で主なものは、以下の通りです。
・不眠の大業・・・18800日
・立行・・・3000日
・断食・・・300日
・造字・・・360字
・富士山登頂・・・128回
すべて別々に修業を行っていたとして、一生のうち約60年間は行をしていたことになります!
おおよそ人間とは思えない所業ですよね(笑)
冨士山大鳥居(ふじさんおおとりい)
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その名の通り富士山という「山の鳥居」で、神域の入り口です!
木造の中で日本最大級の大きさを誇り、北口本宮冨士浅間神社が創建される前から鳥居はあったとされています。
「甲斐国 社記・寺記」(明治元年1868年編纂)によれば、日本武尊(やまとたけるのみこと)が当地で富士山を遥拝したときに大鳥居をたてたとあり、大鳥居は古来神社の象徴とされています。
種類は両部型鳥居で全長は17メートル72センチ、幅11メートルです!
文明12年(1480年)に造営され、平成26年(2014年)に修理され現在に至ります!
1900年の歴史を持つ浅間神社(せんげんじんじゃ)のなりたち
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1900年以上の歴史を持つ随一の神社!
はじまりは、景行天皇40年(110年)に日本武尊が東へ遠征の際に「大塚丘」に立ち寄った際、富士山の美しさと神霊を仰ぎ拝され「この地より富士を拝すべし」とされたことから大鳥居の建設と神社の創建となりました。
天応元年(781年)に富士山の噴火があり、甲斐国当主がト占(ぼくせん)を行い現在の場所に浅間神社を創建しました。
当時富士山は禁足地であったので、この神社でご神体の富士山の遥かに拝み祭祀を行う場でもありました。現在の拝殿を囲んでいる巨木たちはその神域を物語っているとも言えます。
富士山から見て、北側に立っているこの神社ですが、南側にも冨士山本宮浅間神社があります!
かつての富士山の噴火を両側から富士山の噴火を収めようとして挟んだ位置に創建されているようです!
冨士?富士?
諸説ありますが、正しくは「冨士」のワ冠が正しいとされています。
いくつか説を紹介します。
1,「御山の上に人は立てない説」
ウ冠の上を線を人に見立てて、本来禁足地であることと、崇める対象であることから上には立てない(下から見上げる)とした説。
2、「神は見えない説」
ウ冠の上の線を神に見立てて、、尊い存在は目に見えないとした説。
3、「山頂は神域説」
ワ冠から下を8合目以下に見立てて、ウ冠の線の示す山域は神の土地であることを示した説。
と3つほど説があるようです。
本記事はこちらの説にのっとって「冨士」表記をしています。
境内の様子
境内を見渡すとほかの神社では見ることのできない光景を目の当たりにします。
樹齢1000年を超える巨木が立ち並び、立派な本殿や能舞台が目の前に広がります!
美しい光景に息をのむばかりですので1つずつ紹介をしていきましょう!
随神門(ずいしんもん)
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1736年に建設された随神門(ずいしんもん)といいます。
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左右に悪霊の侵入を防ぐ門番の神々、櫛磐間戸神(くしいわまどのかみ)と豊磐間戸神(とよいわまどのかみ)が 県と弓をもって鎮座しています!
アマテラスが岩戸から出た後に、神殿に鎮座した際、殿の門を守護した神様です!
随神門ではこの2神が祀られることが多く、お寺でいうと仁王像のような存在です!
神楽殿(かぐらでん)
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随神門をくぐると正面に見えてくるのがこちらの神楽殿(かぐらでん)です!
元文2年(1737年)ごろに富士講の人物らが中心となって建設されたものです。
この神楽殿は、富士山御師により太々神楽(だいだいかぐら)が奉納された舞台であり、現在でも神社の祭礼には地元の神楽講により太々神楽が奉納されています!
1辺が6.2メートルと大きく十二支の彫刻を施しがみえ見上げていても飽きません。
富士山信仰と関連のある重要な建物であります!
〇太々神楽
この神楽は戦国時代には奉納されていたことが古文書などに記されています!
江戸時代以降、現在の形に確立したと伝えられており、富士山の神霊に五穀豊穣を願い感謝する舞を舞う
「富士太々神楽」と呼ばれています!
手水舎(てみずしゃ)
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龍や獅子といった彫刻の多さや、富士山の溶岩から削り出された巨大な水盤石など、富士講が中心となって建設した境内随一の装飾性に富む建物です!
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水盤石の上にある龍の像の口からは、富士山信仰の霊場であり富士八海の1つとして数えられた「泉瑞(せんずい)」から引き込んだ霊水で、現在も絶え間なく流れ出ています!
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この取材当日もかなり気温が低く、手水舎の足元が凍ってしまっています!
実際に私も滑って転びそうになりました(笑)
いやはや笑い事ではありませんね。。。
本当に気を付けて下さい!
千年杉「冨士太郎杉」
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山梨県指定の天然記念物にもなっている樹齢千年の「冨士太郎杉」です!
高さは30メートルほどで、本殿を見守るような位置に立つこの杉はご神木に恥じない荘厳さがあり、広く市民に愛されているようです。
南側の損傷部分は、昭和34年(1959年)8月の台風7号により被害を受けたものです。写真の反対側に回ってみてみると確かに杭で樹皮を固定しているような跡が見られます。
ちなみに山梨県を代表する杉の巨木として、山梨県の天然記念物第1号として指定されています!
それにしても幹の太さや根の太さが半端ではなく、神々しさを感じるほどです。。。
拝殿
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装飾は龍や獅子、獏などが彫られており所せましと彫られています。
この日は拝殿奥、おそらく本殿にあたる部分でご祈祷をされていました。さすがに写真を撮ることは出来ませんでしたが、気になる方は社務所に声をかけご祈祷してもらいましょう!
こちらでは、大山祇神(おおやまづみのかみ)・花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)・天孫彦火瓊瓊杵命(てんそんひこほのににぎのみこと)の3神が祀られています。
この3神は父、娘、義息子という家族の関係の神様です。
家族から生まれるご利益の力が非常にありがたいものとなっていて
縁結び・夫婦円満・安産・家族円満のご利益があるとされています!
七五三の写真撮影にも最適なスポットとなっています。
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〇本殿
拝殿向かって左の「冨士太郎杉」横を抜けていくと奥に本殿が見えてきます!
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奥のガラス張りの建物で全貌を見ることは出来ませんが、某ジブリ映画の湯屋である「油屋」のようで少しワクワクしました(笑)
〇夫婦梅
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この夫婦梅は1つの根元から、寄り添うように2本の幹が生育した相生うめです!
以前紹介した、甲斐国一宮浅間神社にある夫婦梅は2つくっついたような梅が取れることで有名でしたがこちらは幹がくっついているよう見えることから名づけられています。
「梅」というのは夫婦仲の象徴のようなものなのでしょうか?よくシンボルとなっているような気がします。
気になる方は下の記事も一緒にご覧ください!
〇七色もみじ
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実は個人的に一番気になったのがこちら!
七色もみじ(高尾もみじ)です。
春に芽吹くごろに鮮やかな色彩を放つそうで、見ごろは4月下旬から5月中旬ごろとされています!
紅葉ときくと一般的に紅葉のシーズンですので11月を想像しますが、反対のシーズンの紅葉とあって興味をそそります。
今回の取材の中で見れなかったのが非常に残念です。。。
ネットで検索していくつか写真を見つけましたが、素材として販売されているのもですのでここに乗せるのはやめておきます。次は絶対生でみるんだ。。。
〇恵比寿
本殿裏に恵比寿様が祀られていました!
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商売繁盛で知られる恵比寿様ですがなぜこのような場所に祀られているのかは謎のままでした。
中をよく見ると恵比寿像と、大国主像の彫刻があります。
一説によると江戸時代初期に活躍した、左甚五郎という人が作ったとされています。
日光東照宮の眠り猫などの名作を多く残しているといわれていますが、実際には腕のいい職人のことを左甚五郎と呼んだのではないかともいわれています。
そんな有名な人が彫ったものならもう少し見えやすいところに祀ってもいいのではないかと思ったのは内緒です(笑)
東宮・西宮本殿
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残念ながら東宮・西宮本殿は工事中で見ることができませんでした。
東宮本殿は武田信玄が川中島の戦いの戦勝祈願のために建てたものだそうで、かつては富士権現と呼ばれていたそうです!
西宮本殿は都留郡の領主であった、浅野氏重が創建しました。
千年桧「冨士夫婦桧」
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社務所の前に堂々とたたずむ高さ33メートルの千年桧「冨士夫婦桧」です!
千年杉だけでなくこんな巨木が数本立っていることに驚きです!
この木は2本の桧が根元で1本となり、また地上12メートルで再び合着していることから「冨士夫婦桧」と呼ばれています。
合着木ではありますが、県下で最大の桧の巨樹であり、市民に愛されているようです。
何とも雄大です。。。
社務所
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こちらではご祈祷の願い出やお守りを購入することができます!
お守りコーナーを一部写真に収めてきました!
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余談ですが、今年初めてのおみくじを引きました。
結果は、、、
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今年一年いいことありそうです(笑)
登山門
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拝殿向かって左にある吉田口登山道の起点となる「登山門」です!
ここから富士山山頂まで約20キロ!高低差は3000メートルもある登山道の入り口なんですね。
ちなみに所要時間は約12時間かかるそうです!
ここから富士山へ登山が始まるわけですが今回は冬ですし大塚丘までしか行きませんでした。
大塚丘(おつかやま・おおつかおか)
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「登山門」から250メートルほど進んだところにある大塚丘です。
どうでしょう?写真を見ただけでなぜか神聖な気持ちになりませんか?
理由は説明できませんが、車で最初に横を通った際も目が離せないくらい気になっていた場所でした。
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最初にも記載しましたが、
日本武尊が東征の際に立ち寄り、「富士山は北から拝すべし」といった丘がこの丘ということです。
現在ではこの丘上に日本武尊が祀られています!
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社の横にも立派な桧がありますね。
これを「大塚丘のヒノキ」呼ぶそうで、丘の東隅に立っています。
桧ちうのは成長が遅く杉と比べても半分程度の成長速度だそうで、全国的に巨樹になりにくいそうです。
境内の中の桧もそうでしたが、手入れも施されて大事にされていることがわかりますね。
それ以上にこの巨木たちの生命力に驚かされるばかりです。
諏訪神社
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社務所横を歩いていくと諏訪神社が併設されています。
ここら辺一体の神域を包む森を諏訪ノ森と呼ぶことからもわかるように、重要な神社であったのでしょう。
ここには「吉田の火祭」で使用される御神輿が展示されています!
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〇400年以上の歴史を持つ吉田の火祭
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毎年8月26日・27日に開催される鎮火大祭のことです。
北口本宮富士浅間神社と諏訪神社の両社のお祭りです!
日本の三大奇祭の1つともいわれていて、山梨県の無形民俗文化財にも指定されています。
街中に大量の大松明が灯され、火の海のように見えるお祭りです。
〇また巨木・・・
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しかも2本も(笑)
もう驚きません!!!
特にこの巨木に関しては説明はありませんでしたが、きっとここまで大きいと樹齢も相当のものでしょう。
しかし、写真を見て気が付きましたか?
この巨木たちには囲いがないのです!
あまり根っこを踏んだりしないほうが良いとは思いますが少し慣れ触れることもできます。
マナーを守って時と大地のパワーを感じてみてください!
アクセス
〒403-0005
山梨県富士吉田市上吉田5558
0555-22-0221
〇車でお越しの場合
中央自動車道河口湖ICより約10分
東富士五湖富士吉田ICより約10分
駐車場図
![](https://yamanashi-life.com/wp-content/uploads/2022/02/map_parking.gif)
北口本宮冨士浅間神社公式ホームページより画像引用
https://www.sengenjinja.jp/access/index.html
こちらのホームページに詳しいアクセス情報も載っていますので参考にしてください!
〇電車でお越しの場合
富士急行線富士山駅から徒歩で20分
浅間神社前バス停下車すぐ
あとがき
さていかがでしたでしょうか?
何ともスケールの大きい神社で終始見上げてばかりでした(笑)
改修工事やもみじの見ごろが違っていたことなど数点残念なこともありましたが、また次回リベンジの機会をもらったと思うこととします。
歴史の長い神社ということでもう少し廃れたりしているものかと思いきや、境内もかなり綺麗で人もたくさん参拝に来ていました。
地域の人の散歩姿もちらほらと見えたので地域の方に愛されている場所なのだと実感しましたね。
ではまた次の記事でお会いしましょう!